PATTERN 01 入門

防災補助金で指定避難所を整備し、
停電時の自立運転72時間を達成

東北地方・人口約2万人の町が、防災・減災・国土強靱化交付金を活用して指定避難所3棟に太陽光発電と蓄電池(BESS)を設置したモデルケースです。

75%
補助率(実績)
2,300万円
自治体の実質負担
72時間
停電時の自立運転
3棟
整備した指定避難所数

自治体プロフィール

所在地東北地方(太平洋側・沿岸部)
人口約2.1万人(減少傾向)
担当部署危機管理課・施設管理課(兼任担当者2名)
地域特性2011年以降に避難所の在り方を全面見直し。地震・津波・大雪のリスクが重なる地域。
既存設備町内の指定避難所は体育館2棟・コミュニティセンター1棟。いずれも老朽化が進み、停電時の電力確保手段はなし。

課題・背景

2021年の大雪による広域停電の際、町の指定避難所のうち1棟が夜間に暖房が使えなくなり、避難住民を別の施設に移動させる事態が発生した。その後の検証で「停電が長引いた場合の避難所機能の維持」が最大の課題として浮上した。

担当者は「非常用発電機の導入」を先に検討したが、燃料補給の課題・騒音問題・維持管理コストがネックとなった。太陽光発電と蓄電池の組み合わせであれば燃料不要で72時間以上の自立運転が可能という情報を得て、補助金調査に着手した。

転機になった情報:能登半島地震(2024年)の被災自治体からの報告で「蓄電池付き太陽光が整備されていた避難所は停電中も照明・充電・医療機器が維持できた」という事例が広く共有された。これが首長・議会への説明を大幅に簡単にした。

採用した補助金・スキーム

補助金名防災・減災・国土強靱化交付金(防災・安全交付金)
所管内閣府・国土交通省
補助率75%(指定避難所等の防災機能強化)
設置内容太陽光発電 各棟30kW(計90kW) + 蓄電池(BESS)各棟100kWh(計300kWh)
総CAPEX約9,200万円(設計・施工・機器込み)
補助額約6,900万円
自治体負担約2,300万円

申請〜完工までのタイムライン

前年7〜8月
次年度予算要求に向けた社内検討開始
事業費・補助金スキームの概算を施設管理課・財政課と共有
前年9月
次年度予算要求に計上
首長への報告時に「補助率75%・実質負担2,300万円」を強調
当年4月
補助金申請・設計事業者選定
補助金申請と並行して設計事務所の選定入札
当年9〜10月
補助金採択・交付決定
採択通知後、施工事業者の選定入札を開始
当年11月〜翌年1月
施工・設置工事
3棟を順次施工。年度内完工を優先したスケジュール管理が必要だった
翌年3月
工事完了・実績報告
補助金の実績報告書を提出。竣工検査・系統連系手続きも完了

担当者の声

「議会への説明で一番聞かれたのは『本当に72時間動くのか』という点でした。メーカーの仕様書だけでなく、同規模施設での実測データを示せたのが大きかったです。能登の事例映像を添付資料に入れたのも効果がありました。」

危機管理課 担当者(実際の声をもとに再構成)

「財政課との調整は想定より早く終わりました。『国が75%出してくれる』という前提が共有できると、残りの2,300万円をどう工面するかという具体的な議論に移れる。補助金の枠組みを最初から正確に整理して持っていったのが効いたと思います。」

施設管理課 担当者(実際の声をもとに再構成)

この事例から学べるポイント

この事例に近い実際の事例・参考情報

本ページは実際の取り組みをもとに再構成したモデルケースです。以下に、同様のパターンで取り組んでいる実際の自治体と公式情報源を掲載します。

実際の自治体事例 | 宮城県 仙台市
指定避難所等への防災対応型太陽光発電システム等の導入(仙台市)
東日本大震災後、市内の指定避難所に太陽光発電と蓄電池を導入した先行事例。防災機能強化と平時の脱炭素を両立させた代表的な取り組みとして公式サイトで情報公開されています。
仙台市公式サイトで確認 → city.sendai.jp
実際の自治体事例 | 千葉県 千葉市
避難所への再生可能エネルギー等導入事業(千葉市)
学校・公民館など市内の指定避難所に太陽光発電と蓄電池を導入した事業。補助金を活用した防災拠点の強靭化事例として千葉市が公式情報を公開しています。
千葉市公式サイトで確認 → city.chiba.jp
内閣官房 国土強靱化推進室
国土強靱化ポータル — 防災・減災・国土強靱化交付金
防災・減災に活用できる交付金・補助金メニューリストが自治体向けに公開されています。
公式サイトを見る → cas.go.jp

※ 個別自治体の事例詳細については、お問い合わせください。BSRIが把握している類似事例をご紹介できる場合があります。

似た条件の施設・用途がある方へ

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